X on Windows

2001年12月14日に「X on Windows」のパッケージがリリースされました。
X on Windows(以下XoWと略)は従来のCygwin(Windows上のPC-UNIX環境)をベースにして開発されたGPLソフトウェアです。

今回リリースされたXoWはWindows 98SE/Me/NT4.0(SP6以上)/2000/XP上で動作します。

ここではWindows XP上に導入したXoWについて簡単に紹介します。


(1)XoWを構成するディレクトリ

XoWをWindows XPにインストールするといくつかのディレクトリが作成されます。
それらのディレクトリがXoWの仮想的なファイルシステムになります。

尚、XoWはNTFS上のWindows XPにも導入可能です。


(2)XoWの動作モード

XoWの動作モードには次の2種類あります。
いずれのモードでもWindows環境の各種ドライブはもちろん、LAN環境、インターネット接続環境等がそのまま使用できます(Windowsのドライバが使用されます)。



(3)ログインユーザ

Windows XPへのログオンユーザが自動的にXoWのログインユーザとなります。
XoWのログインユーザ毎に/homeディレクトリにそのホームディレクトリが自動作成されます。


(4)デスクトップの二つのアイコン

XoWをインストールするとデスクトップに二つのアイコンが作成されます。
一つはコンソールモード用の「XoW-Console」アイコンで、もう一つはXウィンドウシステムモード用の「XoW-X11」アイコンです。




(5)コンソールモード

デスクトップ上の「XoW-Console」アイコンをダブルクリックするとコンソールモードのrxvtが動作します。




尚、rxvtのウィンドウタイトル名はxow-console.batファイルの中をカスタマイズして自由に変更できます。




xow-console.batファイルの内容は初期状態で次のようになっています。
@echo off

C:
chdir C:\PROGRA~1\HOLON\XONWIN~1\bin
set LANG=ja_JP.SJIS
run.exe rxvt-w32j.exe -ls -title "XoW-Console"

コンソールではテキストブラウザであるlynxも利用できます。


(6)Windows側ドライブのマウント

WindowsのCドライブをXoW側にマウントするには次のコマンドを実行します。
mount c: /home/mnt(マウント先を/home/mntと仮定)

同様にCD-ROMドライブについては次のコマンドを実行します(ここではCD-ROMドライブ名をDドライブと仮定)。
mount d: /home/mnt


(7)Xウィンドウシステムモード

デスクトップ上の「XoW-X11」アイコンをダブルクリックするとXウィンドウシステムが表示されます。
XウィンドウシステムのデフォルトウィンドウマネジャはWindow Makerですがxow-xwinsys.shファイルの内容をカスタマイズしてウィンドウマネジャを変更することができます。
またXウィンドウの画面サイズもカスタマイズできます。


(8)Xサーバとしての利用

XoWは他のマシンのXサーバとしても機能します。