Xgl(SUSE Linux Enterprise Desktop 10編)


2006年7月17日にSUSE Linux Enterprise Desktop 10(SLED10)がリリースされました。
※SLED10はNLD9(Novell Linux Desktop 9)の後継版です。

SLED10ではデフォルトインストールでXgl/compizがインストールされます。
このためSUSE Linux 10.1の場合よりも簡単にデスクトップ効果を体験できます。

今回使用したPCのハードウェア構成は以下の通りです。
・CPU:Pentium D 940
・チップセット:Intel 945P
・メモリ:3GB
・HDD:S-ATA
・VGAカード:nVIDIA GeForce 7600GT (VRAM 256MB)
・サウンドカード:オンボード(Realtek High Definition Audio)

ここではSLED10におけるXgl/Compizの使用例を簡単に紹介します。


1.SLED10のインストール

SLED10のインストールの流れはほぼSUSE Linux 10.1と同じです。
但しSLED10のインストールでは以下の点がSUSE Linux 10.1と異なっています。
(1)デフォルトデスクトップの選択指定箇所はありません(GNOMEがデフォルトです)。
(2)Xglとcompizは無条件にインストールされます。
(3)インストール中に「Novell カスタマイズセンタの設定」を行うとブラウザが自動起動されユーザ登録します。
(4)ATIやnVIDIAドライバ取得のためのGnuPG Keyのインストールを許可します(オンラインアップデートサーバの自動追加)。
(5)インストール中にリリースノート(RELEASE-NOTES.ja.html)の内容が表示されます(Xgl利用手順含む)。
※尚、今回はインストール中のOnline Updateの実行はスキップさせました(Online Updateなしでのインストール直後の設定内容確認のため)。


2.GNOME環境でのXgl/Compiz利用

VGAカードがnVIDIAカードの場合SLED10のインストーラは/etc/X11/xorg.confのDriver値は"nv"に設定します。
このためインストール直後の状態のままではXgl/Compizの利用はできません。
しかし以下の手順だけでXgl/Compizを簡単に利用できるようになります。



3.KDE環境でのXgl/Compiz利用

GNOMEの場合と異なりKDEでのCompiz利用設定は自動的には行われません。

そこでSUSE Linux 10.1の場合と同様に~/.kde/Autostart/compiz.desktopファイルを以下の内容で作成します。
【~/.kde/Autostart/compiz.desktopファイルの内容】
[Desktop Entry]
Encoding=UTF-8
Exec=compiz --replace decoration wobbly fade minimize cube rotate zoom scale move resize place switcher water & gnome-window-decorator &
GenericName[en_US]=
StartupNotify=false
Terminal=false
TerminalOptions=
Type=Application
X-KDE-autostart-after=kdesktop

ここで一旦ログアウトして再度KDEセッションとしてログインします。
再ログイン直後からすぐに各種のデスクトップ効果を体験できます。
下記はAlt+マウスホイール操作によって特定ウィンドウを半透明にし、かつ波紋(water効果)生成した場合のKDEデスクトップ例です。