Vine Linux 2.6

2002年10月にVine Linux 2.6がリリースされました。
Vine Linux 2.6はデスクトップOSとしても手軽に使用できますが、ここでは簡単なサーバ用途で使用する例を紹介します。
今回使用したものはVine Linux 2.6r3のFTP版です。

今回紹介している主なサーバはApache,PostgreSQLでアプリケーションの使用言語はPHP4です(バージョンは以下の通りです)。
・Apache 1.3.27
・PostgreSQL 7.2.3
・PHP 4.2.3



(1)サーバ用途のインストール

まずパーティション構成は次のようにしました。

・/dev/hda1:/boot ext3   50MB
・/dev/hda2:/     ext3 8192MB
・/dev/hda3:      swap  256MB
インストール時にはインストールの種類として「サーバ」を選択します。

パッケージグループの選択ではPostgreSQLを使用するため「データベース」も選択しました。

インストールされたパッケージは236個で、584MBを所要します(ちなみにフルインストールでは603パッケージで1.7GB所要します)。

今回はインストール時には適当なネットワークカードが無かったためネットワークカード無しのままサーバインストールを行い、インストール後にネットワークカードをセットアップしました。


(2)ネットワークカードのセットアップ

ネットワークカード無しのままインストールした後で古いDEC/Intel 21041タイプのネットワークカードをセットアップしました。

セットアップ手順は次の通りです(DEC/Intel 21140タイプのものも同様です)。



(3)PHP4のインストール

Vine Linux 2.6r3のCDイメージにはPHP4のバイナリrpmパッケージは含まれていません。
PHP4のバイナリパッケージはVine Plusに含まれています。
/etc/apt/sources.list内のVine Plus用のaptラインに付加されているコメント「#」を削除してapt-getを使用してPHP4をインストールするのが簡単です。
apt-getはパッケージの依存関係を自動解決し、依存関係のあるパッケージも自動でダウンロードしてインストールしてくれるので大変重宝します。
但し、依存関係にあるパッケージが自動インストールされるのが好まないというのであれば以下の順でPHP4をインストールします。
各パッケージは「rpm -ivh パッケージファイル名」コマンドでインストールします。


ここでApacheを再起動(/etc/rc.d/init.d/httpd restart)し、/home/httpd/html/phpinfo.phpを次のように作成して他のマシンからhttp://pcu26/phpinfo.phpをアクセスするとPHP情報が表示されます。

<?php
 phpinfo();
?>

更に以下のパッケージもインストールしました。
尚、LDAP認証をPHP4で使用するにはphp-ldap-4.2.3-0vl5.i386.rpmのインストールも必要となりますが、依存関係は若干複雑となります。


(4)Apache,PHP4,PostgreSQL連携

Apache,PHP4,PostgreSQL連携の簡単な例を紹介します。
尚、httpd.confについてはデフォルトのままとしています。



(5)PostgreSQLデータベースのバックアップ&リストア



(6)ftpサーバ(proftpd)

Vine Linux 2.6にはproftpdというftpサーバが付属しています。
起動はとても簡単で、以下のコマンドを実行するだけでOKです。
尚、起動前に/etc/hostsに自ホストのIPアドレスが登録されてあることを確認しておきます。

chkconfig proftpd on
/etc/rc.d/init.d/proftpd restart