Jail(FreeBSD 6.1編)

FreeBSDのデスクトップとLinuxのデスクトップの差は無くなってきました。
FreeBSDのGUIツールとしてはPorts Browser(ports管理ツール)が代表的ですがそれ以外はあまりFreeBSD固有のものがありません。
しかしFreeBSD固有の機能としてJailがあります。

JailはFreeBSD環境の中に仮想的なFreeBSD環境(仮想サーバ)を構築する仮想化技術です。
Jailの利用方法はLinux-VServerやFreeVPSに似ています。
Jailの仮想サーバから見える仮想ファイルシステムはホストOSの実ファイルシステムの一部でありchrootの応用技術で実装されています。
尚、ホストのFreeBSDと仮想サーバのFreeBSDは同一カーネルを使用します。


Jailは以下の特徴を持ちます。


Jailを使用すると一つのFreeBSD環境の中でOS設定の異なるFreeBSDを複数同時に実行した研究等が簡単に行えるようになります。

ここではFreeBSD 6.1のJailを使用して仮想サーバの中でsshdサーバ、ftpサーバ、Webサーバ(Apache)を稼動させる手順を紹介します。
※FreeBSD 6.1より前のバージョンでもJailは利用可能です(FreeBSD 5.3でのJail実行例)。

[環境]
・ホストOS/仮想サーバOS: FreeBSD 6.1
・jailスクリプト(/etc/rc.d/jail): バージョン1.34(2006年5月30日リリース版)


  1. ホストOSを主体としたJail環境設定


  2. 仮想サーバの利用