ApowerMirrorでのiPhone→PC→TVへのネストミラーリング例

iPhone側の動画をミラーリングしているTV側に対してその動画再生中にTV側に注釈(落書き)を表示させるにはどうすればいいでしょうか?
答えは簡単で、ネストミラーリングを使えば(完璧ではありませんがそれらしく)実現できます。
例えば、iPhone側の「写真」アプリの動画をTV側での再生画面に注釈(落書き)を入れるためにはiPhoneとTVとの間にWindowsを介するようにすればOKです。
(WindowsのApowerMirrorのホワイトボードツールをミラーリング中継デバイスとしてのWindowsで使用するのがここでのポイントになります)

ここでは、ApowerMirrorでのiPhone→PC→TVへのネストミラーリングについて「ローカルキャスト」の例を中心に紹介致します。
尚、「遠隔キャスト」でのiPhone→PC→TVへのネストミラーリングについても触れています。

今回紹介するネストミラーリングの環境は次の通りです。


今回の「ローカルキャスト」でのiPhone→PC→TVへのネストミラーリングの手順は以下の通りです。

Fire TV Stick(TV)WindowsiPhone
(1)ApowerMirrorの起動・待機
(TVへのミラーリングコード表示)

(2)ApowerMirrorの起動
(3)[Wi-Fi接続]タップ
(4)「ミラーリングする」タブへの切り替え
(5)Fire TV Stick側のミラーリングコードを入力して[M]タップ
「Apowersoft[AFTMM]との接続に成功」と出てApowerMirrorウィンドウは最小化されます。
TVへのミラーリングが開始されるとシステムトレイのスピーカアイコンには「×」マークが表示されます。
(6)TV側にWindowsデスクトップが表示されます。
(7)ApowerMirror起動
(8)[ローカル]タップ
(9)[Apowersoft[BIRD27]タップ
(10)[スマホをPCにミラーリング]タップ
(11)「画面のブロードキャスト」画面で「ApowerMirrorUpload」にチェックマークが付いていることを確認して[ブロードキャストを開始]タップ
(12)「写真」アプリの動画を再生します。
※ 動画の映像をピンチアウトして拡大すると他のデバイスでの映像も拡大表示されます。
(13)iPhone画面が表示されます(音声再生あり)

(13)iPhone画面が表示されます
(音声再生なし)
(13)AirPlay表示なしでの映像表示
(音声再生あり)
(14)注釈(落書き)を入れる場合は、動画再生を一旦停止させるといいでしょう。
(15)iPhone枠に表示されるホワイトボードツールで注釈(落書き)を入れます。
注釈(落書き)は「らくがき」という文字を手書きしました。
(16)注釈(落書き)の入った映像が表示されます。
(16)注釈(落書き)の入った映像が表示されます。
(16)注釈(落書き)なしの映像のままです。
(17)動画再生時はWindowsのシステムトレイのスピーカアイコンには「×」マークが表示されますが、ネストミラーリング終了時はその「×」マークは消えます。


動画再生時の各デバイスの映像・音声の再生のされ方は以下の通りです。
Fire TV Stick(TV)WindowsiPhone
映像映像再生あり映像再生あり映像再生あり
(AirPlay表示なし)
音声音声再生される音声再生されない音声再生される
iPhone側の音声もWindows側にミラーリングされますがWindows側ApowerMirrorの音声設定によりWindows側では音声再生されずにそのミラーリング先のTV側で音声再生されます。


「遠隔キャスト」でのiPhone→PC→TVへのネストミラーリングの手順についても以下に紹介します。
iPhoneとPCのApowerMirrorには「遠隔キャスト」という時間購入制の有料オプションがありますがTV版についてはそれがありません。
よってネストの流れは次のようになります。
・iPhone→[遠隔キャスト]→PC→[ローカルキャスト]→TV

「遠隔キャスト」でのiPhone→PC→TVへのネストミラーリングの手順は「ローカルキャスト」の場合とほとんど同様です。

Fire TV Stick(TV)WindowsiPhone
(1)ApowerMirrorの起動・待機
(TVへのミラーリングコード表示)

(2)ApowerMirrorの起動
(3)ホーム画面での[Wi-Fi接続]タップ
(3a)[遠隔キャスト]タップ
(3b)「ミラーリングされる」タブでの9桁数字の遠隔キャストコードの控え
※ この遠隔キャストコードはApowerMirror起動の度に変わります。
(3c)ホーム画面に戻ります。
(3d)ホーム画面での[Wi-Fi接続]タップ
(4)「ミラーリングする」タブへの切り替え
(5)Fire TV Stick側のミラーリングコードを入力して[M]タップ
「Apowersoft[AFTMM]との接続に成功」と出てApowerMirrorウィンドウは最小化されます。
(6)TV側にWindowsデスクトップが表示されます。
「遠隔キャスト」では「録画」ツールがグレイアウトされます
(7)ApowerMirror起動
(8)「遠隔キャスト」タブへ切り替えて[遠隔キャスト]タップ
(9)Windows側の9桁数字の遠隔キャストコードを入力して[M]タップ
(10)[ミラーリングを続ける]タップ
(11)「画面のブロードキャスト」画面で「ApowerMirrorUpload」にチェックマークが付いていることを確認して[ブロードキャストを開始]タップ
(12)「写真」アプリの動画を再生します。
(13)iPhone画面が表示されます
(音声再生あり)
(13)iPhone画面が表示されます
(音声再生あり)
(13)AirPlay表示なしでの映像表示
(音声再生あり)
(14)【iPhoneからWindowsへのミラーリング停止】
ApowerMirrorアプリの「遠隔キャスト」に戻って[切断]
(15)【WindowsからTVへのミラーリング停止】
Windowsデスクトップの右下に表示されている「Apowersoft[AFTMM]接続済み」表記のウィンドウを[x]で閉じます


動画再生時の各デバイスの映像・音声の再生のされ方は以下の通りです。
Fire TV Stick(TV)WindowsiPhone
映像映像再生あり映像再生あり映像再生あり
(AirPlay表示なし)
音声音声再生される音声再生される音声再生される

下記はWindows 11の代わりにWindows 7環境で「遠隔キャスト」でネストミラーリングさせた場合のTV画面の一部です。
こちらの画像の方が「遠隔キャスト」では「録画開始」ツールがグレイアウトされているのが見易いかと思います。
(Windows 7とWindows 11では動作の違いがあるため、Windows 7からTVへのミラーリング設定画面も残っています)



【補足】iPhone→PC→TVへのネストミラーリングの順序性について

iPhone→PC→TVへのネストミラーリングでは、最初にPC→TVへのミラーリングを開始してから次にiPhone→PCへのミラーリングを行っています。
何故このような順序でのネストミラーリングにするのでしょうか。
理由は、最初にiPhone→PCへのWi-Fiミラーリングを開始してしまうと、ミラーリング画面が表示される時にPCでのApowerMirrorのメインウィンドウが隠れてしまい(最小化ではありません)、TVへのミラーリングに必要なTVミラーリングコードを入力する画面を呼び出せなくなるためです。
(iPhone→PCへのミラーリングではPCでのApowerMirrorのメインウィンドウが隠れていてもOKです)
ところがWindows 7環境でApowerMirrorを起動してから、「iPhoneをPCに一旦USB接続してドライバーの自動再インストール後にiPhoneを取り外す」という操作をしておくとメインウィンドウの隠れ現象が起きなくなるのです。
つまり、最初にiPhone→PCへのミラーリングを開始してしまってもメインウィンドウが隠れないためTVミラーリングコードを入力してミラーリングができるようになるのです。
2個のiPhoneからミラーリングされている状態になってからでもTVへのミラーリングができている動画がありますのでご視聴下さい。
Windows 7での動画(2個のiPhoneからミラーリングされても隠れないメインウィンドウの様子を25秒動画に時間短縮したものです)
下記はその際のTV側画面です(生TVの画像)。