ApowerMirrorによるPC間ミラーリング

ApowerMirrorの「ローカルキャスト」ではLetsViewと違ってPC間ミラーリングはサポートされていません。
ApowerMirrorでのPC間ミラーリングは「遠隔キャスト(AirCast)」でのみのサポートとなっており接続時間ベースの有料制(プリペイド方式)となっています。
「遠隔キャスト(クラウドミラーリング)」限定の機能であってもローカルネットワーク環境でも使用できますので使ってみました。
今回は実行環境を簡単にするために発信デバイスをHyper-V仮想マシンとし、レシーバデバイスをそのホストマシンとしてみました。
PC間ミラーリングしてすぐに気付くのはミラーリング先(レシーバ側)での文字が少しぼやけることですが、利用上の支障はあまりないかと思います。
(遠隔キャスト使用中は録画ができないこともあり文字ぼけはさほど気にならないかも...)

ここでは、「遠隔キャスト」を使ってローカルネットワーク環境でPC間ミラーリングする方法を紹介します。

  1. 環境

  2. 遠隔キャスト使用のための時間購入手順
    遠隔キャスト使用のための時間購入は発信デバイス側のApowerMirrorアカウント側だけでの手続きでOKです。
    レシーバ側での時間購入手続きは不要です。
    「購入した遠隔キャストの時間は全ての端末で利用可能」と明言されており、発信デバイスとレシーバを入れ替える場合はアカウントも入れ替えればOKということです。
    今回の発信デバイスはHyper-V仮想マシンですのでHyper-V仮想マシン側のApowerMirrorを使っての時間購入手順を紹介します。

  3. ミラーリング先での遠隔キャストコードの確認
    「遠隔キャスト」機能での接続は基本的にすべて9桁の遠隔キャストコードによる接続となります(遠隔キャストQRコードも用意はされていますが...)。
    この遠隔キャストコードはローカルキャストでのデバイス名(例:Powersoft[BIRD27]等)と違ってApowerMirrorの起動の度に値が変化するため常に遠隔キャストコードの確認が必要となります。
  4. PCからPCへのミラーリング開始
  5. レシーバデバイスとなるホスト側での表示

  6. 遠隔キャストとローカルキャストの同時実行
    Hyper-V仮想マシンからホストマシンへの遠隔キャストによるPC画面ミラーリング中に、iPhoneからホストマシンへのローカルキャストでのミラーリングを実行してみました。
    iPhoneからホストマシンへのミラーリングを始めた段階ではPC画面のミラーリング画面は大きかったのですが、いつの間にかPC画面のミラーリング画面が小さくなっていました。
    しかし、iPhoneからホストマシンへのミラーリングを停止させるとPC画面のミラーリング画面は元の大きな画面に戻りました。

  7. PCからiPhoneへの遠隔キャスト
    PC用ApowerMirrorと同様にiPhoneにも遠隔キャストコードが割り当てられます。
    iPhone側の9桁数字の遠隔キャストコードを使って発信デバイス(Hyper-Vマシン)からiPhone側にミラーリングしてみます。

  8. PC/iPhoneからTVへの遠隔キャスト可否
    Fire TV Stick(TV)に表示されるミラーリングコードは9桁数字とは異なるローカルキャスト用ですのでPC/iPhoneからTVへの遠隔キャストはできないようです。


  9. iPhoneからPCへの遠隔キャスト
    ApowerMirrorの遠隔キャストについてはApowersoftでの下記公式ページ(ApowerMirror遠隔キャスト機能の使い方ガイド)で色々な使い方について紹介されていますが、おさらいの意味でここでその一部を紹介致します。
    ・ApowerMirrorの遠隔キャストについての公式紹介ページ:https://www.apowersoft.jp/faq/how-to-use-cloud-mirroring.html

    iPhoneからPCへの遠隔キャストを行うためには発信デバイス(ここではiPhone)側にて遠隔キャスト使用のための時間購入が必要となります。
    そこでiPhoneでの遠隔キャスト使用のための時間購入含めて手順を簡単に紹介致します。
  10. 遠隔キャストとローカルキャストの併用によるネストミラーリング例
    ここではiPhone 8→iPhone 12までが遠隔キャストでのミラーリングで、そのiPhone 12→PC(Windows 11)までがローカルキャストでのミラーリングとする例を紹介します。


  11. iPhoneからFire TV Stick(TV)への遠隔キャストでのミラーリングについて
    ApowerMirrorのWindows版やiPhone版と違ってFire TV Stick(TV)版にはApowerMirrorの遠隔キャスト機能がありません。
    そこで同じWi-Fiで接続されていないiPhone 8からTVへのミラーリングは次のようなネストミラーリングで実現できます。


  12. 残り時間の確認について
    ApowerMirrorでの遠隔キャストの時間購入後の使用時間はApowerMirrorのアカウント管理サーバで管理されています。
    iPhoneのApowerMirrorでの遠隔キャスト実行中はApowerMirrorの「遠隔キャスト」タブの画面で残り時間のカウントダウンの様子を確認できます。
    遠隔キャスト停止直後に表示される残り時間は必ずしもタイムリに更新される訳ではないようです。
    実際に試してみたところ、一番最初に遠隔キャストを20分程使用して停止させて残り時間を確認すると900分のままでした。
    しかし一定時間(1時間位?)経過後に確認すると残り時間が正確に表示されていました。

    尚、遠隔キャストの時間購入をすると5分の無料使用時間が自動付与されるので最初の5分間での残り時間は気にすることはないようです。


  13. おまけ:体験版へのPC間ミラーリング
    ApowerMirrorの「遠隔キャスト」でPC間ミラーリングを行う場合、発信デバイス(ミラーリングする方)では接続時間の購入が必要となります。
    しかし、その「遠隔キャスト」のPC間ミラーリングでのレシーバデバイス側は無料アカウントの体験版を使用することができます(しかも接続時間制限はありません)。
    ここでは、発信デバイスとしてHyper-V仮想マシンのWindows 7を使い、レシーバデバイスとしてHyper-V仮想マシンのWindows 8.1(x64)を使った場合の例を紹介します。


  14. おまけ:LetsViewでのリモートキャストについて
    ApowerMirrorの有料制の「遠隔キャスト」に類似したものとしてLetsViewの有料制の「リモートキャスト」があります。
    この「リモートキャスト」はLetsViewのプラグインとして動作するものであり、そのプラグインをインストールする必要があります。
    ApowerMirrorの「遠隔キャスト」と同様にLetsViewの「リモートキャスト」でもLetsView起動の度に毎回変わる9桁のリモートコード指定での接続となります。
    「リモートキャスト」の機能をiPhone専用ユーザ目線から見ると次のようになります。
    ・iPhoneからPCへのミラーリング(逆は不可)
    ・iPhone同士のミラーリング

    下記の画像は、LetsViewでPC画面をiPhoneにミラーリングしながら別のiPhoneからそのPCへリモートキャスト中のPC画面をPCのミラーリング先のiPhoneで画面を少し拡大表示してみたものです。