Xen 3.1.4(NetBSD 5.0 on Netbook編)


2009年4月29日にNetBSD 5.0が正式リリースされました。
そのNetBSD 5.0のパッケージソースにはXen 3.1.4とXen 3.3.1が用意されています。
ここではNetbook上のNetBSD 5.0にXen 3.1.4を導入しPVゲストとして同じくNetBSD 5.0を実行させる手順を紹介します。
尚、ここでのDomain0及びDomainUのNetBSD 5.0は共に32ビット版です。

NetBSD 5.0 32ビット版でのXenサポート状況(概況)は以下の通りです。
(1)NetBSD 5.0のXen 3.1.4のXen(ハイパバイザ)カーネルにはnon-PAE版とPAE版があります。
(尚、NetBSD 5.0のXen 3.3.1のXen(ハイパバイザ)カーネルはPAE版だけです)
(2)NetBSD 4.x同様にNetBSD 5.0はnon-PAE版Domain0カーネルだけを提供しています。
(3)NetBSD 5.0が提供するDomainU用カーネルについてはnon-PAE版とPAE版の両方があります。
(4)NetBSDのPAE版Domain0カーネルは2009年3月5日にアナウンスされましたがNetBSD 6.0での正式提供となります。

今回はNetbook(Aspire one)上のNetBSD 5.0 Xen環境でPVゲストを動作させてみます。
Aspire one + NetBSD 5.0ではAspire one + Linuxでできることはほぼ同程度にできます。
[例]
・無線LAN利用
Compiz Fusion
・マルチメディア系操作(音楽・動画・市販DVD再生,Webカメラでのキャプチャ等)
・EMOBILE利用

ではAspire one + NetBSD 5.0ならではの醍醐味は何でしょうか。
その醍醐味の一つは(最近のUbuntu 9.04等ではサポートされていない)Xen環境の利用かも知れません...。


1.前提条件

前提条件は以下の通りです。


2.NetBSD 5.0の導入とXen 3.1.4環境の構築


3.NetBSD 5.0インストールの準備



4.DomainUへのNetBSD 5.0のインストール(ftp経由)

次のコマンドでDomainUを起動します。
# xm create -c /root/pvnetbsd5/xmnetbsd5u

見慣れたNetBSD-5.0 Install Systemメニューが表示されます。
ftp経由でのインストールは以下のように行います。


4.DomainUでのNetBSD 5.0の実行


5.DomainUでのLinux実行

今回NetBSD 5.0のDomainUで実行するLinuxはUbuntu 8.04.1デスクトップ版です。
ここではXen 3.2(Ubuntu 8.04デスクトップ編)で紹介しているKVMドメインゲストの仮想ディスク(anyubt8041flat4gb.img)をそのまま使用しました。


7.Xen 3.1.4環境でのPAE版Domain0の利用方法

上記で構築したNetBSD 5.0のnon-PAE版Xen 3.1.4環境にPAE版Domain0カーネルを追加導入するのはとても簡単です。



7.Xen 3.3.1でのPAE版Domain0の起動テスト

Netbook上のNetBSD 5.0のXen 3.1.4環境をXen 3.3.1にアップグレードし、PAE版Domain0カーネルを起動してみました。
(1)PAE版Domain0カーネルファイル(netbsd-XEN3PAE_DOM0.gz)は以下の場所にあります。
・ftp://ftp.netbsd.org/pub/NetBSD-daily/HEAD/2009mmddxxxxx/i386/binary/kernel/
(2)Xen 3.1.4からXen 3.3.1へのアップグレード手順、PAE版Domain0カーネルの導入・起動手順解説は省略します。
(3)PAE版Domain0起動後の確認コンソール