Intel Macのトリプルブート環境(その2)

Intel Macマシンのハイスペック化に伴いトリプルブート環境も利用しやすくなりました。
最近のIntel Macマシン環境の傾向は以下の通りです。
(1)内蔵HDの大容量化(500GB等)に伴い多くのOSをインストールすることができます。
(2)また各OS用パーティション容量も大きく割り当て可能となり容量不足をあまり気にする必要がなくなりました。
(3)搭載CPUの高性能化、メモリの大容量化によりOSの切り替えも格段に高速となりました。
(4)搭載GPUの高性能化によりマルチメディア系アプリもストレスなく利用可能となりました。
(5)更にはMac OS X対応仮想化ソフトの性能も向上しMac OS X上でのWindows実行もストレスなく利用可能となりました。

ここではMac OS X, Windows 7, Linux(Ubuntu 9.04, CentOS 5.4, Fedora10/12)をマルチブートする環境構築例を紹介します。
今回使用したマシンは17インチMacBook Pro(機種ID:MacBookPro5,2)でCPUはCore 2 Duo 2.8GHzでメモリは4GBです。


1.パーティション構成例

マルチブート環境のパーティション構成例を以下に示します。

パーティション(容量)ファイルシステム用途備考
/dev/sda1(0.2GB)FAT32EFI
/dev/sda2(160GB)
ボリューム名:Macintosh HD
Mac OS 拡張(ジャーナリング)Mac OS X本体, アプリrEFItの導入領域
/dev/sda3(60GB)
ボリューム名:Macintosh HD2
Mac OS 拡張
※ジャーナリングなし
OS間共有パーティション各OSから書き込み可能
欄外の[補足]参照
/dev/sda4(20GB)
ボリューム名:BOOTCAMP
NTFSWindows 7
(MacDrive導入)
Boot Campパーティション
/dev/sda5(15GB)ext3CentOS 5.4Xenブート含む
/dev/sda6(10GB)ext3Ubuntu 9.04このGRUBをOS切り替えに使用
/dev/sda7(17GB)ext3
(ext4は未使用)
Fedora 12
/dev/sda8(28GB)ext3Fedora 10
[補足]
Snow Leopardの場合は次の手順でNTFSのBoot Campへの書き込みも可能となります。
(1)インストールしたWindowsにBoot Camp用ドライバをインストールします(これでボリュームラベルがBOOTCAMPになります)。
(2)Mac OS X側の/etc/fstabに「LABEL=BOOTCAMP none ntfs rw」という行を追加します(通常、/etc/fstabは新規追加)。
(3)最近のLinuxではNTFSへの読み書きが標準サポートされていますのでNTFSの共用パーティション化が実現できます。

WindowsをインストールできるBoot Campパーティションはパーティション#4(sda4)までの範囲です。
尚、今回のBoot Campパーティションは最後のパーティションでないこともありdiskutil resizeVolumeでパーティション分割します。
※Boot Campアシスタントは使用しません。
下記はdiskutil resizeVolumeのコマンド例です。
sudo diskutil resizeVolume disk0s2    160G \※便宜上改行
             "HFS+" "Macintosh HD2"    60G \※便宜上改行
             "MS-DOS FAT32" "BOOTCAMP" 20G \※便宜上改行
             "MS-DOS FAT32" "CENTOS"   15G \※便宜上改行
             "MS-DOS FAT32" "UBUNTU"   10G \※便宜上改行
             "MS-DOS FAT32" "FEDORA12" 17G \※便宜上改行
             "MS-DOS FAT32" "FEDORA10" 28G

上記で"HFS+"部分は"Journaled HFS+"にはしないようにします。


2.各OSのインストール